2024/6/7 川嶋康駿「天才は努力する者に勝てず、努力する者は楽しむ者に勝てない」

3年 川嶋康駿 / 中距離ブロック 主将

初めまして。体育会陸上競技部主将を務めています、中距離ブロック3年の川嶋康駿(かわしまやすとし)です。弊部を、そして所属部員たちの個性をもっと沢山の人に知っていただきたいという想いから本日より立教大学体育会陸上競技部では部員日記を始めることにしました。最初は週1(毎週金曜)での掲載ですが徐々に更新回数を増やしていければと思っています。
・・・ぽいことを言ってみたはいいものの既にタイピングを打つ指が動きません笑。初めての試みですし、第1号ですし、書きたいことだらけですし、何から書けばいいのかわかりませんし。困った時にこれを言っておけば何でも許されるのではないかという定型文を持っているので早速置いておきますね。

「稚拙な文章ではありますが大目に見ていただけると幸いです。何卒。」

さて、あまり自分語りには不得手ですがせっかくの機会ですのでこれまでごく一部にしか話してこなかった母方の祖母とのエピソードと主将としての想いを書かせていただこうかなと思いますのでお付き合いいただければと思います。

少し時を遡り、インターハイ路線を大怪我により南関東でドロップアウトした3年前、自販機の大エース「じっくりコトコト 濃厚コンポタージュ」が参戦し始めた初冬。付属校だったこともあり陸上競技と距離を置き、普通の高校生として青春を謳歌していた僕に当時立大陸上競技部に所属していた高校OBから「練習に来い」とのお誘いがありました。当時はコロナ真只中で練習時間にも制限がある中でしたが何度か練習に参加していくとその都度走ることの楽しさと、インターハイを走れなかった悔しさが強くなっていくのを感じていました。
しかし陸上競技の光と影のどちらも経験してきた自分にとって競技を継続するのか、このまま身を引くのかという問題は大学生活を左右する大きな分岐点であり、決断を下すまでにかなりの時間を要したのを強く覚えています。それでも決断に一番背中を押してくれた人物こそが母方の祖母であり、高校の時に成し得なかった競技への未練でした。

高1の冬、自分が陸上競技を始めてから常に「靴は大丈夫か?」「ヘタレたらすぐに言いなさい」と競技ができるようにと慮ってくれた祖母が急逝。本当に涙は枯れるのだなと驚くほど泣きましたし、今でも実感は湧いていません。ただそこで「次こそは」は甘えなのだなと痛感しました。加えて祖母に恩返しができなかったことへの情けなさは競技者として一番悔しいものでした。しかしその悔しさを晴らすと決めた高2シーズンはコロナウイルスによりインターハイ路線が中止。
また高3シーズンでは祖母が買ってくれた最後のスパイクで戦うと覚悟を決めた都大会予選前日に体育の授業中でフェンスに激突し、脛を強打。脛骨が目視できるほどの深い創傷を負いました。更にその傷に起因して神経障害を起こし都大会で右足関節を四箇所疲労骨折。1ヶ月後の南関東大会では走ることすらまともにできない状態でしたがそれでも祖母に最後まで見届けてほしいという思いで出走しました。結果は全体下から三番目。何もできないままインターハイ路線を終え、自己ベストは高校1年時のまま更新できずに競技から身を引きました。この時にはもう競技が嫌いになっていました。そして冒頭へと続いていくのですが、この背景こそが「本当にこのまま競技を終えていいのか。祖母含め応援してくれている人、支えてくれる人が周りにこんなにもいるのに競技を嫌いなまま逃げていいのか。」という疑問として頭に浮かび上がり、出した答えこそが「どんな形であれ、最後は陸上競技を好きなまま、結果がどうであれ晴れた笑顔で終えたい。」でした。

そんなこともあり僕の大学陸上は「陸上競技を全力で楽しむ。」がモットーです。これは持論ですが、「全力になること」に没頭している時こそが一番の青春だと思っています。その想いは自分だけに限らず、部員にもそうであって欲しいのです。孔子の言葉にこんな言葉があります。
「天才は努力する者に勝てず、努力する者は楽しむ者に勝てない」
努力もさることながら、全員が各々の形で陸上競技を全力で楽しむことができればそれは何にも代えられない強大な力になります。それができる環境を僕ら104代で作りたいですしそんな部員が1人でも増えてほしい。楽しんだ先に人としての成長があって「2部優勝」がある。俺達ならそれができる、そう思わせてくれる皆がいるからこそその後押しをしたい。これが体育会陸上競技部主将に立候補した本当の想いです。今、僕にはありがたいことに学年という垣根を超えた最強最高の仲間達が100人以上います。彼らはまさに十人十色、個性豊かでMBTIが運動家(ENFP)の僕には最高にワクワクする組織です。これからも間違いなく歴代最強の江戸紫へと更に進化をして行くことでしょう。スローガンである「紫士仁人」はこの想いの結晶だと思っています。これからの立教大学陸上競技部の成長を楽しみにしていてください。

さて、次回の部員日記は短距離ブロック2年の榊原聡真にお願いしようと思います。
彼は1年時から短長ブロックを牽引し、先日の第104回関東インカレで400m 2位、マイルリレー1走として出場した優勝の立役者のうちの1人であり絶賛成長中の選手です。陸上に対する熱い想いとレース前の頼もしさは群を抜いていますし走っているときの顔が誰よりも楽しそうな彼を競技者としても、人間としてもものすごく尊敬しています。彼からは刺激をもらうことばっかり。そんなチームの起爆剤にバトンパスしようと思います。

最後に。スローガンと言い、部員日記といい論語ばっかり引用していて博識っぽく見えていいですね。おすすめです。
気がついたらこんなに長文になってしまったのでここらへんで失礼しようと思います。ご容赦いただけると幸いです。どうかここまで読んでくださっている方がいればいいなぁなんて。それでは。