2025/12/29 吉田快「大器晩成」

皆さんこんにちは。川辺陽也から引き継ぎました「弱者」こと短距離パート2年の吉田快です。この不名誉なあだ名は、以前男の意地とプライドをかけた100m勝負で僕が彼に敗れてしまった事でつけられてしまいました。早くこのあだ名を脱却したいのでまたいつかリベンジしたいですね。川辺と話したのは僕の記憶が正しければ関東新人の補助員が初めてで、あまり早い方とは言い難いですが、池袋と新座の違いはあれどやはり内部生同士馬が合うのかすぐに打ち解け、今ではとても可愛い後輩の1人です。彼は陸上だけでなくプライベートの方も絶好調な様子でどちらも中々上手くいかない僕としては非常に羨ましい限りです。愛してやまない立教大学陸上競技部の、節目となる2025年最後の部員日記を書かせていただくという事で非常に身が引き締まる思いです。良いタイミングで部員日記回してくれてありがとな!前置きが長くなりましたが、そろそろ本題に入ろうと思います。

前回の部員日記でどんな事書いたかなーなんて思いながら見返してみると前回の部員日記も12月に書いていたらしく、丁度1年が経過していました。「時の流れは早いですね」とか書くのがテンプレなのかもしれませんが、今年は人生で1番長く感じた1年でした。というのも前回の部員日記では学生タイトル三冠を目標に掲げ、その目標達成の為に練習に打ち込んでいるという主旨の内容を書き連ねました。それくらい昨年の冬季練習にはかなりの手応えと自信があり、大きな期待感を持って2025年シーズンに臨む予定でしたが…。シーズンインを目前に控えた3月の鹿児島合宿で両ハムの肉離れを起こし、私学7大、東京6大学、関東インカレといった主要試合は全てスタンドから眺める事になりました。正直人が走っている所を見るのも嫌な程でしたが、ここで持ち直せば後半シーズンにはまだ間に合うと自分に言い聞かせた記憶があります。そして待ちに待ったシーズンインは初戦としてはかなり遅めの6月28日の埼玉県選手権でした。結果は11秒20(−0.8)
PBより約0.7秒遅いという中々インパクトのある復帰戦になりました。そしてそれ以上に衝撃的だったのは100mの後に行われた4継の決勝で再び肉離れを起こしリハビリパートに即合流という前代未聞の醜態を晒してしまったことです。復帰戦で再び肉離れという事実には、メンタルが強い方だと自認している僕ですが、流石に心が折れかけてしまいました。去年の部員日記から繋げてみると(疲労骨折→復帰戦でPB+0.5秒→肉離れ→復帰戦でPB+0.7秒→肉離れ)と1周回って笑ってしまう様な怪我と隣り合わせの1年間でした。良いかどうかは一旦置いといて、他の人が滅多に遭遇する事はないであろう貴重な経験ですし、これも自分がスプリンターとして成長する為に必要な事だったと言い聞かせて当時は何とか立ち直りました。(というかそういうことにしておかないとやってられません) 人一倍アップやケアを入念に行い、怪我予防に努めているつもりなのですが、怪我が多いという事はまだまだ詰めが甘い様です。それと同時に怪我をせずに継続的に練習を行う大切さと、怪我をせずに質の高い練習を積み重ねる難しさを痛感しました。

ここまで柄にも無くネガティブな事を書き連ねましたが、部員日記を通して何も生まない不幸自慢をしたいのかというとそうではなく、むしろここからが本題です。幾度と無く心を折られかけた僕が、その度に立ち上がる事が出来た心の支えであり、原動力となっている言葉を皆さんに紹介したいと思います。その言葉こそが今回のタイトルにもなっている「大器晩成」という言葉です。この言葉について辞書を引いてみると、「大きな器の製作に時間がかかるように大きな事を成す人物は完成までに時間がかかる」と書いてあります。まぁ簡潔にまとめるなら大きな成果を上げる人は成果を上げるのに他の人よりも時間がかかるって事です!僕が本当に大きな事を成す「大器」なのかはさておき、この言葉を胸に刻んでおく事で陸上に関しては目の前の出来事に一喜一憂し過ぎず、長いスパンで物事を考える事が出来る様になったと思います。特に僕は器用な方だとは言い難く、ドリルや新しい動き作りでは人よりも習得するのが遅く苦労した記憶があるので、より深くこの言葉が刺さったのではないかなと思います。8年間何よりも優先して取り組んで来た陸上に全力で打ち込む事が出来る期間も残りわずか2年となりました。来年で陸上人生も9年目となるのでそろそろ未完の大器(自称)を完成させ、陸上競技を始めた頃からずっと目標であった日本一を実現させたいと思います。大学生にもなって2試合連続で11秒台を出してる奴が日本一なんて何の冗談だと言われてしまいそうですが、僕は至って真面目ですし、自分なら本気で達成出来ると信じています。とは言っても調子の良い事を言うだけなら誰でも出来るので、来年は口では無く、結果とタイムで自分の発言に説得力を持たせられる様に残りの冬季練習も頑張りたいと思います。補助員とスタンドからの景色は今年1年間で十二分に見てきたので、2026年シーズンは痺れる試合の連続で充実した1年にしたいと思います。つまらない✖︎長いという最悪な部員日記で、もしここまで読み進めてくれた方がいらっしゃったら特にオチもなく非常に申し訳ないですが、今回はこの辺で終わりにさせて頂きます。

2026年1発目の部員日記は短距離4年の井上周さんにお願いしようと思います。周さんとは昨年の秋学期は毎週の様にトレルで遭遇したり、陸上について2人で語りあったりしましたが、もうかれこれ半年以上は会ってない様な気がします…笑 ダメ元でお願いした所まさかのOKが出たので周さんがどんな内容の部員日記を書くのか僕も興味津々なので、次の更新を首を長くして待ちたいと思います。最後まで読んで頂きありがとうございました!