2025/1/20 太田善「応援される人」
写真中央
こんにちは。牧野くんから部員日記を引き継ぎました、短距離4年の太田善と申します。
牧野くんとは高校からの付き合いになります。彼のいつでも淡々と練習をこなす姿は、尊敬に値すると思います。その姿勢が結果に結びついているところも、また素晴らしいところでしょう。彼も競技を続けるということなので、今後の活躍にも大いに期待しています。お互いに頑張りましょう!
さて、この部員日記ですが、始まった当初は我々4年生には回ってこないものと思っていました。しかし、どういうわけか4年生も続々と書いているのを見て、これは私にも回ってきてしまうと戦々恐々としていたところ、見事に回ってきました。何を書けばいいのかも分からず、半狂乱でこの文章を書いています。言葉遣いなどがおかしい部分もあるとは思いますが、大目に見ていただければ幸いです。
時の流れとは早いもので、気づけば陸上競技を始めて10年が経過していました。毎年必ず何かしら事件を起こしているので、時の流れに思いを馳せる暇などありませんでした。自業自得ですね。部員日記の作成にあたり、改めて振り返ってみると、非常に充実した10年間だったと思います。良い仲間にたくさん出会うことができました。皆さんのおかげで私は今も元気に走ることができています。この場をお借りして、私に関わってくれたすべての人に感謝申し上げます。ありがとうございます。
私の活動のなかで、常に心掛けていたことは「応援される人になる」ということです。これは、中学生の頃にとある指導者からかけられた言葉でした。当時の私は、陸上の成績が良かったこともあり、非常に傲慢な態度を取っていました。え?今も傲慢で嫌な奴だろうって?すみません、気を付けます…。それはさておき、この言葉をかけられたとき、私にはその真意が理解できませんでした。「応援されるって、別に今だってみんな応援してくれているじゃないか」と。今振り返ると、当時の私は非常に愚かな小僧でした。この言葉の真意を理解できたのは、高校に入学してからになります。
高校入学当時は、人生で最も調子に乗っていた時期かもしれません。中学時代に何度か怪我はしていたものの、治ればまたすぐ元通りに走れると思っていました。その考えが甘かったということは、すぐに身をもって知ることになります。怪我が完治しても、全く元のスピードで走ることができなかったのです。今なら怪我をしたとしても、また強化して練習すればいいくらいに思えますが、プライドが高すぎた高校生の私には、非常につらいことでした。昔の仲間たちは自己ベストを更新し、全国大会でも活躍している。私はここで何をしているのだろうと思っていました。放課後に競技場に行くことが一番の苦痛でした。そして、今まで私を応援してくれていた人たちは、気づくといなくなっていました。結果が出せなくなった私のことを、徐々に忘れていったのでしょう。
そのような状況でも、立教新座の保護者たちは基本どの大会にも足を運んでくれていました。それはもちろん、自分の息子たちが走るのだから来るのは当然と言えば当然です。ですが、自分の子どもではない、私が走るときにもしっかりと声援を送ってくださっていました。当時の私は、無様な姿を晒しているだけで良い結果は出せなかったのですが、非常に心強かったことを今でも覚えています。その時から、私はレース前か後のどちらか必ず応援席に足を運ぶようにしました。競技結果で恩を返すことができない分、しっかりと言葉で感謝を伝える必要があると感じたからです。それを続けていると、保護者の皆さんはより一層応援をしてくださるようになりました。私の勘違いなのかもしれませんが、そのように感じました。人と人との関係で重要なのは、コミュニケーションを取れているかどうかなのだと思います。相手のことを知れば知るほど、その活動を応援したいという気持ちになるのでしょう。応援されることは当たり前ではない。高校での経験を通じてようやく気づくことができました。
結局、「応援される人」とはどのような人なのか。私の結論は人として当然のコミュニケーションを取れる人のことだと思います。一方的に何かをしてもらうだけではなく、何かしらの形で相手に恩を返す。人と人との関係は相互行為の中で成り立っています。相互行為ですから、一方通行の関係というのは非常に不自然なものであり、いつか崩壊するものなのでしょう。
ここまで長々と私の経験や考えを書いてきましたが、最後まで読んでくれた人はいるのでしょうか。もしこの文章を読んで何か感じたのであれば、自分なりの「応援される人」を目指してみてください。私はコミュニケーションを取れる人という結論に至っていますが、違う考えを持つ人もいると思います。ぜひそれを実践してみてください。その考えが間違っていなければ、きっと悪いことにはならないでしょう。そして、今よりも良い陸上競技部になればいいなと思います。
最後になりますが、福田監督をはじめとする監督・コーチ陣の皆様、そして紫聖会の皆様、日頃より陸上競技部へのご支援を賜りまして誠にありがとうございます。今後とも陸上競技部をどうぞよろしくお願いします。
さて、次の部員日記は丹羽遥奈にお願いすることにしました。彼女は同じ学部学科であることや、同じ教授のゼミに所属していることなど、意外と共通点があります。私が部員日記を作成していた時期は、試験期間であったため後輩に回すのは迷惑かとも考えました。しかし、文学部なら大丈夫ですよね?よろしく。
以上で私の部員日記を終わりにします。お付き合いありがとうございました。